兵庫運河での取り組み

兵庫運河は神戸港と須磨駒ヶ林方面とが安全に航行できるよう1899年(明治32年)に完成した運河です。昭和の高度成長期には水質汚濁が進み、ヘドロが堆積し、メタンガスが発生するなど生きものの生息が難しい環境でした。
しかし近年、随分キレイになり「スズキ・マガキ・アサリ・ウミニナ・イソガニ・マナマコ」などの多様な生きものが見られるようになりました。

生物多様性の向上

ホソウミニナとウミニナ

マガキの産卵

クロダイ

ミミズハゼ

タテジマイソギンチャク

クチバガイ

兵庫運河では阪神間でも珍しい生態系が確認されています。ホソウミニナやクルマエビなど、多くの種類の生物が確認できています。特にホソウミニナは阪神間では兵庫運河にのみ生息しており、マガキのような二枚貝は海をキレイにしてくれます。上記の写真では産卵のため、卵と精子で真っ白になっているところです。

神戸の里山と里海のコラボレーション

神戸の里山(国営明石海峡公園藍那地区、神戸市立キーナの森)の樹林管理作業で排出された竹や柴を再利用し、運河に漬け、生物多様性を向上させる実験を行っています。

天然アサリの育成

■兵庫運河で行うアサリの養殖実験
近年、全国的にアサリが減少しています。兵庫運河にはアサリが多数生息していることを発見し、天然アサリを育てる実験を行っています。すべて兵庫運河の環境で育てていき、稚貝の状態から約半年で1.5cm~2cm弱程度まで成長します。

「運河という条件での驚きのアサリ」
水産研究会では神戸市栽培センターの協力の下、受精させた状態(0.5mmの稚貝)から4cm超えの親貝(アサリ)まで成長させる事に成功しました。良質な環境に改善されつつある兵庫運河で、アサリの養殖実験を行っています。近い将来、近隣の子どもたちに潮干狩り体験をしてもらえるように目標を持って、地元のNPO団体や行政の方々と共に実験が本格化しています。

清掃活動

兵庫漁協では、水産研究会のメンバーを中心にして兵庫運河の里海計画を進めています。 阪神間でも希少な生態系を復活させるため、環境保全活動と生物多様性を向上させる実験を行っています。

漁協と地域で運河を守る

平成25年から「水産研究会・兵庫運河を美しくする会・神戸水辺ネットワーク・兵庫運河真珠貝プロジェクト」で兵庫運河の自然を再生するプロジェクトを立ち上げました。
二枚貝の養殖実験において運河の水質を調べ、カキ殻を散布して水質改善を試みた結果、現在では天然アサリも数多く集まるようになってきています。 「大和田アサリ」の復活も視野に入れています。

また地域の諸団体、企業様にも協力を呼びかけ、運河周辺の地域一斉清掃にも取り組んでいます。海洋における浮遊物撤去作業は兵庫漁協のメンバーが行っておりますが、地域の方々に関心を持っていただき兵庫運河の可能性を伝えていく事が大切だと考えています。 神戸の海を豊かにし、そして兵庫運河を再生し自然に戻していく事は子供たちに自然を残していくことに繋がっていくと日々活動しています。

■ブログで伝える清掃活動の記録